韓国はサムソンを徹底的に守ろうとしているようです。

【概要】

  • ソウル中央地方破産1部は2007年12月に発生した泰安(テアン)油流出事故((泰安沖でタンカーとクレーン船が衝突、原油が流出した事故。被害規模は韓国史上最大規模で、IOPCの推定被害補償規模は 3520億〜4240億ウォン2008年3月当時のレートで、366億〜440億円に上る。((詳細は

http://toanews.info/index.php?Hebei%20Spirit%E5%8F%B7%20%E5%8E%9F%E6%B2%B9%E6%B5%81%E5%87%BA%E4%BA%8B%E6%95%85に詳しくまとめられている。))に対する三星重工業の賠償責任が56億ウォンに制限した。
・裁判所は、責任限度額およびそれにともなう法廷利子を56億3千400万ウォン余り*1と算定し、三星重工業はこの金額を供託した。
・実際の賠償額は泰安住民などが主張する被害額と相当な差があると見られて、強い反発が予想される。

【解説】

  1. クレーン船は韓国のサムスン重工業所有。
  2. 保険に入っていたものの、クレーン船に多額の保険をかけているとは考えにくい。
  3. 仮にクレーン船側が全部賠償するとサムスン重工業は傾く可能性がある。
  4. タンカーの所有者(船主)は香港系
  5. そのタンカーの保険はイギリスの老舗保険であるロイズ(Lloyd's)
  6. 事故までの経緯は以下のとおり
    1. タグボート&クレーン船(サムソン保有)を時化の中牽引。
    2. タグボート&クレーン船、時化てるのになぜか港湾内通行禁止区域をショートカット
    3. 港湾管理局監視局、タグボート&クレーン船へ何度も警告するも応答せず
    4. タグボートとクレーン船を繋げていたワイヤーが切断する
    5. 制御を失ったクレーン船、停泊中のタンカーへあぼーん
  7. 事故後の経緯
    1. なぜかタンカーの船長と船員が逮捕。
    2. そのまま裁判。一審は無罪になるも、2審で有罪判決(なんと禁固刑!)。理由は「クレーン船は動力を持たないので、回避義務はタンカー側にある」
    3. ITWF*2、ブチギレて「韓国行きの船には乗らない!」。主要船主団体も賛同し「韓国が悪い!」
    4. 国際的な船舶保険機構であるP&I*3、判決に異議を唱える。
    5. また不当に逮捕された船長と船員が、留置場では不当な扱いをうけた*4とのことで、彼らの母国インドでは韓国製品のボイコットデモが発生

↑今ここ

【一言】
労働組合、船主ギルド、保険会社、地域住民を敵に回してもサムソンを守る、ということですか。。。

ソースは「日出づる処の名無し 2009/03/24(火) 19:54:31 ID:PXYIetSp」が翻訳した以下の記事
http://www.yonhapnews.co.kr/economy/2009/03/24/0325000000AKR20090324076551004.HTML(韓国語)

*1:桁が2つ違うw

*2:世界中の運輸業に携わる人間の労働組合。その規模は世界ナンバー2

*3:P&Iは、タンカーなど国際船舶の95%が加盟する保険機構であり、ここに加盟しないとタンカー運航は難しい。

*4:乗組員2人はシク教徒であり、シク教では絶対に食べてはいけないとされている食材入りの食材を出されたり、面会時間を縮小された。また、シク教では外さないとされるターバンをはずされた